本当に大切なことは要約の外にある。私が本を読む理由。
本は読む(インプット)だけでなく「アウトプット」することで、もっと血となり肉となる――私が本書で言いたいのは、このことです。
筆者が前書きで言ってる通り、この本は一環してこのことを主張してます。
でもアウトプットって何したらええねん!読書感想文でも書いたらええんか!
なんて思いますよね。私も思ってました。というか今でも思ってます。
ここでのアウトプットはもちろんそこも含まれてます。何が書いてあったか、それを読んでどう思ったか。そういうことを言葉で文字で表現するのも重要なアウトプットのようです。
「話す」か「書く」か「行動する」か。
話すのは相手がいないし、行動するってなるとじゃあ何を?ってなりませんか。私はなってます。
じゃあ一番簡単なのはやっぱり「書く」ことだろうと。
いわゆる書評ってやつですね。
ちなみに書評のコツは著者いわく
「何が書いてあったか」「そこから何を学んだか」「それをどう活かすか」。この3つを柱にしてまとめるのがポイントです。
らしいです。
ちなみにこの本、要約が大事とも言っていて、各章ごとに要約というか重要なことをまとめてるので、そこを立ち読みでぱらぱらっと見るだけでも読むかどうか判断しやすいんじゃないかと思います。
この本、すごく勉強になりました。面白かったですし。こういう「読書案内」「読書ノウハウ」みたいな本は大好きで、 割とよく手に取っているジャンルなんですよね。
こういう本を読んで、読みたい本を探したりすることもあります。
知らないこと、思いもつかないようなこと、たくさん載ってて、こういういわゆる新書というかビジネス本も読むの大好きなんです。
でも、賛成ばっかりするのもなんか違うなって思いました。
「ドラマもたまにいい作品もありますが、大半は面白くない作品です。」なんて一文、ドラマが好きな私が読んでも両手を挙げて賛成なんて出来ませんしね。もちろん声高に反論できるものでもありませんが。でも、一部分に賛成できない、同調できないからって、この本は私には合わない!ダメ!なんてことも言いません。
そういう反対意見を知ることも面白いことだと思います。
あとね、たしかに要約ってすごく大事だと思います。一番重要なところですから。本を読む場合、多くの人がその「一番重要なところ」を知りたいって思ってますよね。特に何か悩みとか問題とかを抱えていて、本を手に取る場合には。
でもね、本を一冊読むってそういうことじゃないと思うんですよ。
作者の意識してない何気ない一文が胸に突き刺さったり、はっとさせられたりする。そういう瞬間が読書の醍醐味なんじゃないかなって、そう思うんですよね。
例えば先日の記事で書いたみたいな、ああいう感じ。
あと「10年以上先のことを予想してもカンにすぎないので具体的に考えるなら3年くらい先のこと」とか、「まず3週間続けてみる、そのあと3か月、3年続ける」「3のつく時期は要注意」とか。
そういう、作者が要約する際に削っちゃうような、一番言いたいこととは少し外れるような、そういう一文っていうのがものすごく心に深く突き刺さったり、心の片隅にいつまでもいつまでも残っていたりする。
読書ってそういう「一瞬の出会い」みたいなものがね、あるんです。雑踏の中で誰かとすれ違うみたいなね。そしてそれって思いのほか忘れられないでいる。
たぶんそういう偶然の出会いのひとつひとつが、いつかきっといろんなものを豊かにしていくんじゃないかって。本には、それを読むってことには、そういう力があるって私は思ってます。
だからいろんな人がいろんな本を読んでほしいなって思うし、そういうお手伝いができたらなっていうのは実はひっそりとずっと思っています。
どうなりたいかっていう具体的なことは思い描いていないけれども。
「アウトプットが99%」なんて読書術の本を読んで、まさか自分の将来とかなりたいものについて考えることになるとは全然思ってませんでしたけどね。
読書ってそういうものだと思うんです。
私は何がしたいのか?
そのためには何になればいいのか?
ちょっと遅すぎたかもしれないけれど、ゆっくり考えていきます。
読書は「アウトプット」が99% [ 藤井孝一 ] |
おまけ
ちなみに読んでていちばん「あっ」ってなった箇所はこちら。
しかし、自分の身に降りかかることは避けられなくても、受け止め方は自分で変えられます。想像力があれば、つらいことや嫌なことも「ネタ」になり、面白おかしく話せるかもしれません。
あっこれブロガーさんがよく言ってるやつだ……。